2014年9月29日月曜日

郡山のみなさんをお迎えしての福井県視察、その3




越前おろし蕎麦のランチ&地酒の後は、越前和紙の里へ。


まずは、大瀧神社。紙の神様。昭和59年(1984)国重要文化財に指定されている。凝った細工は本当に見ごたえがある。案内は石川製紙の石川浩社長。


秋のお祭りにて神様をお迎えするための御神輿。金箔がまぶしいくらい。ゴージャスだ。


その後、石川製紙さまへ。工場製の紙つくりを拝見する。この地域は手作りの和紙作りもたくさん行われている。




お買い物は越前和紙パピルス館。
色鮮やかな商品、大中小の和紙商品がずらり並ぶ。これは今お気に入りの和紙バッグ。長田製紙所の作品だ。めっちゃかわいい♪


つづいて越前漆器。山久漆工様へ。
山本会長自らがお話し下さる。


グラスと漆器のコラボレーションで生まれたワイングラス。ガラス部分と漆器部分をくっつける技術が難しいのだとか。こういう酒器を国家レベルの晩餐会などで使ってもらいたいものだなぁ。


昔ながらの技術を使い、新しいタッチの商品も開発している。白色が美しい。





さてここを最後に視察は終了。
郡山の皆様、慌ただしくも盛りだくさんの福井視察、ありがとうございました。食べるの大好き、飲むの大好き、という方々の視察は本当に楽しいものです。
福井の魅力、伝統、頑張り(!)、少しでも知っていただけましたら幸いです。
またお目にかかれますように。

関係者のみなさま、ご協力ありがとうございました。


また、福井県観光営業部ブランド営業課主査、斉藤太樹さんには多大なるご協力を頂戴しました。ありがとうございました。




また、他都道府県の皆様、福井へのご視察の際は、お声掛けください。お手伝いさせていただきます。










郡山のみさなんをお迎えしての福井県視察、その2


さて二日目。
この日もまたすこぶる気持ちのいいお天気。


午前中は越前市の「マルカワみそ」さまへ。
農薬不使用、自然栽培有機栽培の作物を使用し、蔵付き麹で作る、100%ナチュラルなみそ屋さん。福井にもこんな味噌屋さんがあったなんて。知らなくて恥ずかしい。


まずは会議室でマルカワみその哲学や歴史などを河崎宏社長に伺う。


苦労話をおもしろくわかりやすく語ってくれるが、その中身はとても濃く、感動する。テレビで紹介されてもいいんだけどなぁ・・・・。ガイヤとかカンブリアとか情熱とか・・・。




樽も今や作れる人は日本に二人とか・・・。100年持つ樽をお願いして造ってもらった。しかし100年後はどうなるのだろう。


見学の後はお買いもの。ここは私も思わず買ってしまった。買わずにはいられない。ここも福井の誇りの一つだ。
ちなみにインターネット販売も行っています。まずはサイトをご覧になってくださいね。


つづいて越前打ち刃物。ロゴもカッコいい、話題の「龍泉刃物」さんをお尋ねする。何が話題か、そう、あの、ステーキナイフを作っていらっしゃるのだ。


まずは基本の作業から。説明は増谷浩司社長。トンカントンカンたたく作業は若い人がやっている地元の人だと。


真っ赤に燃える鉄の塊。これが輝きのある研ぎ澄まされた刃物になるのだ。不思議。



こちらは磨き。奥で磨きの作業をされるのは増谷さんのお父さん。先代だ。かっこいい。


龍泉刃物は、鋼同士を組み合わせ絶妙な技術で鍛造されることにより、最高の切れ味になり、全体に浮かび上がる模様は、職人の手によって鍛造し、砥ぎあげられることにより、これまでにない美しい龍泉輪(りゅうせんりん)紋様が刀身全面に渡り刻まれる。顔も映るほどの美しさと模様だ。



そしてこれが話題の「ステーキナイフ」。
フランスで行われたフランス料理の技術コンクール「2013 ボキューズドール」で入賞した日本人シェフが使っていたのがこのステーキナイフ。あまりの切れ味のよさとスタイリングのカッコよさに審査員のほとんどが持って帰ってしまったという。
先はまるく、肉が当たる部分のみ刃がとがっている。すっと引いただけで肉が切れ、皿は傷まない設計。手にした感触もよく、持ち手部分は空洞なので軽い。今は、予約待ちの状況。そりゃそうでしょう。


こちらはこの秋に発売されるカジュアルバージョン。カラフルで持ちやすい。だけど切れ味は変わらない。


感動の説明の後は「越前打刃物会館」に。お買い物はここで。



その後のランチは越前おろし蕎麦。月曜日や連休の間はお休みところが多い。今回は「勘助」さんで。ここでもお昼酒。銘柄は「寿喜娘」。地元の酒でうれしいね。





その3に続く。 

その1はこちら。







平成26年度 郡山市観光物産振興協会・郡山美味しい街づくり推進協議会さまの「おいし~福井県視察」!


全国各県や各自治体様の「福井県視察(とくに飲食関係)」のお手伝いをしています。
福井の食アンバサダーとして、福井の魅力を知っていただくお手伝いなら、どなたさまのご要望にもお答えしたいっ。
とくに今回の郡山からのお客様には、日ごろお世話になっている方々や愛すべき食いしん坊さまたちが多数ご参加ということなので、ならば友田が一も二もなくはせ参じますっとご一緒した。
いや~~、楽しかった。
画像とともにリポートし、福井が誇る飲食関係の物産をご紹介しよう。


秋晴れに恵まれた9月20日(土)、21日(日)、22日(月)の三日間。
20日は郡山をたち富山経由で夕方福井入り。
東尋坊で夕日とともに「夕日ハートカクテル」を見学いただき、三国「蟹の坊」にてご夕食。自慢の三国海鮮料理とおろし蕎麦などをご堪能いただき、市内にチェックイン。初日からハードスケジュールでごめんなさいっ。

翌朝は再び三国で「三里浜特産農協」さまにうかがい「花ラッキョウ」工場見学。
その後、今や全国レベルに人気の行列の店「谷口屋」で油揚げの見学と試食。

そして私は午後JR福井駅にて合流し、プリズム福井店の汐雲丹で知られる「天たつ」と羽二重餅の「錦梅堂」産をご紹介し、ランチに。
もちろん元祖ソースかつ丼のヨーロッパ軒だ。

片町本店は行列のうえ予約ができない(残念すぎる、なんとか予約できるようにしてほしい)ので、木田分店に。

ご飯の上に載せられた三つのカツは、蓋の上に乗せてひとつづつ食べる。これ福井流。福島県も会津にソースかつ丼がある。戦いが始まった(ウソ)。もちろん(!)昼から一杯!!(ぜひ、福井の地酒をおいてね、木田分店様)


つづいて越前焼「わづみ館」にてろくろ体験。

越前焼の作家である吉田豊一先生が自らアテンドしてくださる。
まずはお手本を。練り上げ、ろくろを回し、高く持ち上げて、皿のように広げるのは至難の業。




初めての体験とおっしゃる参加者の皆様、驚くことに、うまいっ。
どこかでやったことあるんでしょ?と言いたくなるくらいお上手。
作品は焼いて送ってください。「忘れた頃に届きます」とは吉田先生。
ありがとうございました。


続いて司辻健司先生の工房で。
私のオリジナルの酒器を作ってくださる先生だ。とくに薄く軽い酒器を得意とされる。
この軽さと薄さに皆さん息を飲む。自分で造った後だから、さらにこの驚異的な技に見惚れてしまうのだ。


 この日は司辻光男先生もお話に加わってくださった。


その後は越前焼の館(陶芸村)に。越前焼協業協同組合営業課長の大瀧和憲さんのわかりやすい説明で越前焼の魅力を知っていただく。この場所「丹生郡」の「丹」の文字は赤いという意味で焼き物の土がある場所の意味だとか。この文字が名前に着く場所には古くから焼き物の文化があったともいえるらしい。勉強になる。


越前焼は、越前おろし蕎麦や最近注目株のボルガライス、ソースかつ丼、地元のラーメンなどと結びつき、食とともにPRもしている。越前が誇るカニや鯖も越前焼の器がいい。なぜならば生臭さを取り除いてくれる作用があるからだ。すごい! 越前焼!


私のオリジナル酒器も売っていただいています♪


この後ホテルチェックイン。
夜は片町で宴会だ!

会場は、「割烹 武」。通常は日曜お休みのところ特別に開けていただいた。お勧めは「ひやおろし」。福井の地酒、これだけ飲みました~。

〆はおろし蕎麦。手打ちです。決まりです。
この後二次会へGOした方も、健やかに眠りについた方も。
一日目お疲れ様でございました。




その2はこちら。

その3はこちら。










第4回世界きき酒師コンクール2014、画像リポートします!




今回で4回目になる世界きき酒師コンクール。
特定非営利活動法人FBO(以下NPO法人FBO)と提携加盟団体である日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(以下SSI)が行うもので、同協会発足25周年記念事業の一環として一段と華やかに開催された。

2014年6月から行われた、国内、海外(米国3エリア、台湾、韓国)における代表選考会を勝ち進んだ選手25名が、9月19日20日準決勝そして決勝大会へと進み、日本酒きき酒師焼酎きき酒師3万人の頂点となる。


私はSSI協会発足前の準備室のころからお手伝いをさせていただいている。あれから25年・・・。本当に早いものだ。今回は前回に引き続き審査委員をやらせていただいた。準決勝(9月19日)、決勝(20日)の様子を画像でリポートしよう。


まずは準決勝。決勝共に会場はホテルメトロポリタン エドモント。



早朝から集合。説明会。

まずは、 サービス実技。カップルの仮想客に適切なお酒をお勧めし、質問に答える。

メディアからの取材も入り、会場は緊迫ムード。

外国人選手には通訳が付く。審査もむずかしい。

質問に答えながらも、スムーズなサービスができることも重要。


この日の夜には記念事業の一つとして「吉田類さんと味わう伝統野菜と日本酒の会」が催された。

居酒屋放浪記のBGMとともに登場で盛り上がる!

台本は無し。緩い感じがいいのだ。




会場には全国からの地酒と郷土料理が饗された。福井からは花垣。
上庄の里芋や吉川の茄子などが並ぶ。

そして類さんとパチリ。花垣、美味しい~と一言。



 おつまみ料理もゴージャスだ。


類さんはこの日はテーブルを「放浪記」。で、みんなでパチリ。


珍しいお酒もたくさん出された。




翌20日。決勝の日。
午前中は、論文の発表から。
本日あらためての説明会。緊張感。


 論文発表は各自好きなスタイルで。紙での見せ方もあるしパワポもある。大分から出場の安東 千絵さんは、おもしろいマトリックスを作ってくれたので楽しめる発表だった。


東京の新倉望実さんは紙芝居!子供や若者へのプレゼンで使える手法だ。

最終決戦に残った10名。

SSI相談役の淺見敏彦氏から決勝戦開催へのご挨拶を頂戴し、決勝スタート。


北海道函館からの緋田和美さんは名誉きき酒師としても広く活躍している。日々の研鑽が見事に表現され、公開審査のブラインドテイスティングのコメントには会場もため息。頼れる女将なのだ。


兵庫県からの田部敦史さんは、老舗料亭旅館勤務。水の大切さを酒のおいしさに結びつける。情熱的なサービスがとても好感が持てる。


ニューヨークからジェイミー・グレイヴスさん。日本が堪能なサービスマン(やっぱり日本語が話せた方が有利)。スマートで温かみがあるサービスがひときわ目を引いた。


東京から 北原康行さん。準決勝とは違いソムリエスーツでパリッとカッコいい。やはりこういった人に日本酒をサービスしてもらいたいと思う。お勧めの仕方も抜群に良かった。


異色はこの方。 東京からの中條一夫さん。外務省勤務。ロボットのような動きに正確な説明が笑いを取る。こういう人たちの日本酒PRが大切なのだ。


台湾から黄式賢さん。とにかく笑顔が素敵。通訳が入り少しスムーズさがかけて残念だったけど、AKBなんかもトークに混ぜてとてもクレバーなサービスマンだ。


酒販卸でドイツ勤務の沼田広志さん。SSIとのかかわりが長い。サービス現場での仕事ではないが、この決勝を含め、すべてに高得点を獲得。こんな営業マンと付き合いたいという酒販店・飲食店も多い。


愛知県から 山本将守さん。酒販ビジネス。決勝のサービスもそつがない。きき酒師のキャリアも長く、午前中の論文発表は男性審査委員に好評だった。


韓国から申知恩さん。彼女にはNHKWORLDテレビ取材班が密着取材を行っている。二日間びっちりマーク。それでも緊張することなく(していたかな)、着実に出題をクリアしていく。日本語ができたらたぶんもっと高得点!



東京在住のろしあ人、ブーラフ・ドミトリーさん。見た目はもう完全にロシア人だけど、日本語がぺらぺらなうえに「精進します」とか『三位一体」とか難しい言葉を操る日本酒マニア。着物に超ネクタイがナイスだ!


優勝は北原康行さん。東京汐留のコンラッド東京勤務のソムリだ。準決勝から見ているが、文句のつけようのない結果だった。
第3回のコンクールもマンダリンオリエンタルホテルの女性きき酒師だった。どちらも外資系ホテル。どちらも審査に関わっているものとして書き残しておくが、本当にこれは偶然。しかし、やはりインターナショナルな環境で働いているソムリエやきき酒師はオールラウンドで日本酒サービスの試験をするとなると力を発揮するのだ。


2位は沼田広志さん(日本酒類販売勤務)、3位はブーラフ・ドミトリーさん(日本酒飲食店・日本酒PR会社勤務)。沼田さんは1いい狙いだったので悔しそうだけど、「北原さんのサービスを見て負けたと思った」と苦笑い。だけど、沼田さんの知識と情熱は素晴らしい。日酒販さん、これほどの営業マンは会社の宝ですね。ブーラフさんはロシアをはじめ世界で日本酒PRをしてほしい。これからご活躍祈っています。


そのほか、特別賞に、ジェイミー・グレイヴスさん、申知恩さん、中條一夫さんの3名が。
もちろん、実力があるにもかかわらず入賞ならずの方々もある。くやしさや複雑な思いもわかります。よくわかります。私も同じ経験があるから。だけど見ている人は見ています。わかる人はわかっています。この経験は必ず次に結びつきます。引き続き、このキャリアをもとに活躍をしてください。
選手の皆さまお疲れ様でした、また、入賞の方々はおめでとうございます。

いつも賛否両論のきき酒師コンクール、今回は比較的スムーズに、そして感動的に終わったと思います。関係者の方々もお疲れ様でした。
日本酒の魅力が国内外に広く伝わりますように。
日本酒に乾杯。


<追記>

「NHK WORLD ASIA FORCAST」にてコンクールの様子や韓国での日本酒市場について、放送(9月29日)されました。