◆危機感つのらせる、福井、あわら温泉 女将が「きき酒師」に挑戦!◆
福井県が誇る歴史ある温泉地「芦原(あわら)温泉」。関西の奥座敷として親しまれ、お湯よし、食よし、人もよしと・・・三拍子そろってはいる・・・ものの、近年はご多分に漏れず少々寂れ気味。福井県出身者としてはなんともやるせない気持ちでいた。しかし、女将たちは立ち上がった! 来年2014年には北陸新幹線が金沢まで伸びる。温泉が点在するこの地域のなかで、何か差別化をしなければという思い。なにをしたらいい? 観光の魅力は何と言っても食にある。食なら他に負けないものがある。そうだ、日本酒だ! 地酒だ! 芦原に来たらおいしい旬の食べ物とともに驚くほどおいしい地酒を飲める・・・と。そういわれる温泉になるべき。ならば、日本酒を勉強しよう。日本酒のおもてなしを勉強しよう。そうして女将たちは立ち上がった!
その第一歩として「日本酒きき酒師」の資格を、女将14名がまとめて取得することを決めた。資格は決して簡単ではない。しかし、福井県ふるさと営業課の後押しもあり、女将一丸となってトライし始めた。まずは2012年秋にビギナー向けの資格「日本酒ナビゲーター」を全員で取得。その後、本格的な「きき酒師」取得に挑んでいる。試験は3月14日15日だ。
あわら温泉女将勢揃いの図。おもてなしの心を持っていると、皆、美しく見える! 喜ばれるサービスを提供してうれしいと感じるのは、実はお客様ではなく、サービスをした本人だ・・・という話がある。サービスを提供した人に美しさが宿るのだ。
講習会は朝9時から夜6時半までびっちりと。専任講師3名(私も入ってます!)と福井県地酒蔵から南部酒造場、南部社長にもご講壇いただく。手前に並ぶ酒器は越前焼の大杯。友田オリジナル。平べったい杯で飲むと不思議と甘くなる。辛口好きなら細長い酒器を。こういうことをお客様にもお伝えしてほしい。
南部社長には、日本酒の原料、製造、表示についてご講義いただく。基礎になる部分。皆さん真剣。
長田研究室長はテイスティングについて。テイスティングは試験にもでる難しい部分。でも、結局人が飲むもの、人がテイスティングしてつたえないと意味がないのだ。この日はテレビ3社、新聞3社の取材が入る。この日の夜にはNHKにて講習会の様子が放送された。東海近畿地区にまで放送されたとか。すばらしい! (でも、ソムリエの勉強会と放送されたようでかなり残念! NHKさん、間違って放送しないでね)
翌日は、永平寺町の黒龍酒造、大野の南部酒造場へお蔵見学。講習のあとの見学は、より実感できる体験となる。
シャワーキャップ姿で真剣な質問。かわいい女将たち。精米された米に驚き、麹造りの大変さに目を丸くする。
小さく磨いた米を蒸す。質問が飛び交う。 さすが講習会ああとは質問のクオリティーが違う。
講習後は、水野社長のミニ講義。大吟醸でもお燗ができる、量の目安が刻み込まれた日本酒グラスがある、など教えていただく。1合徳利に1合入っていないのが日本酒業界の当り前になっている現実はかなり問題だ。
雪が舞い散る福井らしい雰囲気の中で記念撮影。私もちゃっかりお邪魔した。さてどこでしょう。
続いて大野の南部酒造場へ。ここには福井放送(FBC)の取材が入った。実は、今回の講習会や蔵見学のほか、ここにいたる前の内輪の勉強会などを含め密着取材を敢行しているのだ。試験の様子やその先の展開までもすべて取材するとか。いずれドキュメンタリーになる…とか。すごいPRになるはず。すばらし!
南部酒造場では主要な商品のテイスティングをさせていただく。商品を比べると違いがよくわか。「貴醸酒」は品のある甘口清酒。スイーツとの組み合わせも提案できる。
女将たち、この後仕事を抱えているのに、しばし、きき酒♪ お蔵元様の説明とともに味わうと一味違う。
南部社長とも記念撮影。素敵な外観にもうっとり。
この日の夜は、前夜のNHKに引き続き、福井放送ニュース番組にて放送された。なかなかいいタイトル!
シャワーキャップのままでもかなり美しくかわいい女将たち。お客様に満足していただくために、世界に誇る福井の料理と福井の地酒と芦原の湯を上手に提供していただきたい。試験まであと少し。頑張っていただきたい。 心より応援しています。
みずみずしく甘いズボガニとしぼりたてで新鮮な早瀬浦の生。季節の組み合わせ。地元の食酒の組み合わせ。みずみずしさの同調だ。
「あわらグランディア芳泉」の部谷(へや)料理長の見事な前菜盛り合わせ。見た目も美しく、味わいも深い。まったく余計なものがない、けれど豪華で迫力がある。料亭旅館はこういうのがうれしい。そして、これに合う地酒を提供できたら、それはもう最強だ。
真剣な様子を記事で紹介。
女将たちの奮闘はこれからも続く。皆さん、ぜひ、注目していてください。試験は3月14日、15日。心より合格祈願!
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