2012年11月13日火曜日

「ふくい味の週間」 福井県立美方高校食物科で「福井の食講座」やりました

今年2012年から始まった「ふくい食の週間」(福井県農林水産振興課)。
「学び」「味わい」「楽しむ」をテーマにしており、小中高生を対象にした「味覚の授業」や飲食店の健康メニューを展開している。
“ふくい食のアンバサダー”を委嘱いただいている関係で、私は高校生への食の講座をやらせていただいた。場所は、福井県立美方高校。生徒さんは、食物科1年2年3年生の95名。調理師養成課程をもつ学科で県立高校は全国で唯一。画期的だ。さ~すが、食の福井。



今回のテーマは「日本に、世界に誇りたい、福井の食文化」。
通常授業を終えた14時から2時間の特別授業。前半1時間は、パソコンを使い、私の仕事の紹介とともに、福井の食の特徴や歴史、いいところ悪いところ、福井の食に関するクイズなどを行った。
今年6月に行った母校高志高校の「ようこそ先輩・授業」とはちょっと雰囲気が違い、みんな、思いのほか元気。こちらからの問いかけにも結構答えてくれる。いい雰囲気! 若狭地方の気質なのか、学校の気質なのか・・・。



前に座るのは男子チーム。 福井の良さをきけば、いろいろと答えてくれる。うれしいじゃないか。とくに心に刺さったのは「ぜってー、負けねーっ」の声。他県の食には負けない。福井の食文化、絶対にほかに負けない!という思いがこもった高校男子らしい言葉。やんちゃだけど気持ちが伝わって、現実味もあって、うれしいのだ。負けないためには、良さや魅力を理解し、上手に人に伝えるすべを持たなければいけない。高校生だけではなく、大人にも必要な技術だ。



後半は、試飲&試食。まずは、昆布出汁と人工的なグルタミン酸の違いを当ててもらう。福井県敦賀の重要な伝統加工食材だ。料理関係に進むならば、いや、この先日本伝統食を引き継ぐ若い人には(大人もだな)、絶対に経験しておいてもらいたいもの。実は、昆布ご提供の奥井社長は(奥井海生堂)は当てられないとご心配されていた。しかーし、ほとんど100%に近く正解。だーよーねー。本物の昆布出汁は、まず香りが違う。夏の海の乾いた砂浜や岩場の香りがする、太陽の香りがするのだ。グルタミン酸は香りがない。味わいも後味が極めて違う。本物昆布は、心地いい余韻がありすっきりとしている。グルは、後味がニヤ~~~~ッと嫌な感じが残り、舌がしびれる。あまりにも違うのでわれながら驚いた。



続いて、福井梅の梅干。品種「紅さし」は大粒で種が小さくおいしいうえに食べやすい。比べるのは中国産で食紅はもちろん人工的なお酢まで加えられている。紅さしのほうがすっぱい。何かこう健康的なすっぱさだ。後味もさわやか。塩味が強いが気にならない。「ご飯がほし~~」の声。同感。



これ、「一杯やっている」わけではない。出汁の味見。みんな真剣。結構な集中力だ。



あてっこゲームにしてよかった。3年生の中には、京都嵐山「吉兆」に就職が決まっている男子もいた。いつか、彼の料理を食べることができるたらいいなぁ。終了後、鰹節(本ぶし)を前にあれこれ話をした。みんな、明るくて面白くて元気で素直だ。いい料理人になってほしい。




最後は、「アンチョビ乗せピザ」と「へしこ乗せピザ」。福井、若狭の特産伝統食品「へしこ」はこれからますます注目の食材。そのままでもいいしいろんなアレンジが可能だ。ヨーロッパのアンチョビにも負けないくらい世界的に有名になるべき食材。若い発想力でいろいろ生み出してほしい。



こちらが試食で使ったもの。今回は準備が大変だったと思うが、福井県の関係者の方々が丁寧に準備していただいた。行政の方々もみなさん熱心でとてもやりやすかった。感謝だ。これも食に誇りを持つ福井県ならでは。
ほかの県の方も。これ、真似してみませんか?











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