2009年12月16日水曜日

塩釜のお寿司屋さんに思うこと・・・。

塩釜はお寿司屋さんがたくさんあるまさに「寿司の町」だ。

お寿司、とくに「握り」は東京が最高と思っている私だけど、
地方の個性あるお寿司も、まぁ、それなりにいいんじゃないかと思うようになった。
大人になった・・・。

前に一人でさびし~くカウンターに座ったのは、亀喜寿司。
カウンターは高級感があって、ネタの説明も親切でよかった。
閖上(ゆりあげ)の赤貝は最高だったし、ぶどう海老はぷりぷりで甘かった。
ただ、松川鰈は、ちょっと脂がのりすぎて、ブニュブニュして好みじゃなかったな。
もしかして、オヒョウじゃないかなぁとか思っちゃったりして・・・・。


で、今回、そのほかの3軒に行ってみた。
ここはお寿司の町。
ふうむ。
思うところがいっぱいあった。



まずは「すし哲」。
行列ができる人気店らしいけど、この日は運よくすぐ入れた。
でも小上がり。
カウンターがよかったが残念。



この「閖上」の赤貝は、アキコ史上最高のもの。
色も切り方もいいでしょう?
こりっとした歯ごたえ、昆布のような品のいい旨味。
これはもう失神寸前のおいしさ。
思わずおかわりした。
ちなみに1,200円。



つぶ貝も、新鮮で甘味があっておいしい。




つやつやの鯖に焼き牡蠣。ほかにもタコの煮たもので、
浦霞本醸造の辛口。
んまい、んまいっ。




はい、きたー、「大間の本鮪」。
モノがいいのはわかっているけれど、
あら?
握りもおいしいじゃん。
銀座あたりの小ぶりの握りとはちょっと違うし、
ご飯が柔らかめなのが残念だけど、
これはもう地方のお寿司だからしようがない。
だけど、わるくない。
いつもは嫌いな中トロも、食べちゃった♪



ノリを巻かないウニと軍艦いくら。
これも2回おかわりした・・・・。
カウンターには座れなかったけど、ご主人(たぶん)は、
我々の食べっぷり飲みっぷりがいいのを見て、
あれこれ、説明し始めた。
これ、うれしいね。



しっかし、この「すし哲」、仙台駅にも店があるし、
お店のロゴ入りのワイン(アルザスの白だった。お寿司には赤ワインがいいのにね)まで造っている。
結構大きな「企業」みたいだな。




別の日に「はま勢」。モダンな店の造りに、渋みのあるちょっといい男の板前さん。オーナーみたい。奥さん(たぶん)がお運びさんかな。
テーブル席に一組先客。
ううう、ううう。なんだか全体に静かで暗い感じ。おまけに目の前には空っぽのネタケース。
お寿司屋さん独特の「勢い」が感じられない。
店名は、はま「勢」なのに・・・・。



鮑と再び赤貝。
で、頼んでいない「タコ」。
ま、おいしかったけどね・・・。 おいしかったけど、頼んでませんからー。
サービスだとも言ってない。完全に間違い。
おまけに、勢いってモノが・・・。



「ひも」も、ちゃんと出してくれた。



鮪と鯖。
うう~~ん、おいしいんだけど、勢いってモノが・・・・。



中トロ。むっちゃ、脂乗っている。乗りすぎか・・・・。
これには、勢いってモノが必要で・・・・。
適度に食べて出てきちゃった。
ごめんね。
でも、お寿司にはやっぱり勢いってものがないと、
おいしくなんだよねぇ・・・・。


続いて入ったのが「鮨しらはた」。
ここはほぼ満席で、勢いがあったなぁ。
運よく、ご主人の目の前のカウンターに座れた。
「はま勢」で緊張して食べていたのが、ほっと緩む感じ。




またまた「赤貝」と「つぶ」と「ぶどう海老」。
3店すべてで食べた「赤貝」。
ベストは「すし哲」に決定!




ぶどう海老の頭の塩焼き。
またまた浦霞の辛口の御燗が、ぴったり。





「毛がにのすき身」。
頼んだ瞬間、カウンターの職人さんたちが、一斉に黙った。
「あ、下準備していない」
「面倒くせー」
「誰だよ、そんなもん頼むんだよ」
「親方どうすんだろ」
一瞬にして、そんな会話が暗黙のうちに行きかった。

でも、親方、「いいよ、俺がやる。悪いね、下準備してなくて」
「え?どっからきたの?」
「東京?」
「こっちの魚はおいしいだろ?」
と、気を使ってくれる。
しかし、蟹の身を裁くのは大変。
なんとか裁いたあとは、同じ板場に立つ息子さんにバトンタッチ。
あれ、裏で休んでたんだろうなぁ。
お疲れ様でしたー。
しばらくして出てきたご主人、息子さんと一緒に「しらはた流」の味付けをしてくれたけど、
うう~~~ん、マヨネーズ、多いわぁ。
塩もきつい。
せっかくの蟹の繊細な味が、なくなってるわぁ。
一仕事加えたお皿を出そうとしているのかもしれないけど、
三仕事くらい加えちゃった感じ。
実に残念。
ま、このタイミングで毛蟹を頼むほうも悪いわな。
すみません。
ちなみに、これ、「時価」。
酔ってなきゃ、頼めません。






握りは、やっぱり、ちょいご飯が柔らかめだけど、おいしい。
気のいい親父さんも、いい味出してるし。
息子さんも熱心そうだ。
たーだー、ネタケースの中のお魚の扱いが、ちょい汚い。
さっと切って、ぽいっと投げ捨てるから、
いろんな切り身がばらばらとケースに散らばる。
ちょうど客の目線にあるから、気になっちゃうのよね。
ぜひ、一度、椅子に座って、見直してみてほしいな。



翌日、塩釜魚市場前にあるお寿司屋さんでランチ。


いくら&うに&まぐろ丼。


海鮮丼。
1,500円。
上のより安かった。
しかーし、もう、いくらが塩っ辛ーい(T_T)。
マジかーーーーっ。
もともとこんななのか、塩抜き間違ったのか・・・・。
親父さん、ちょい、味見してよ~。
東塩釜駅にコインロッカーがなくて、
むっちゃ重い荷物持って、歩いて塩釜水産市場まで行ったら、
市場にもロッカーなく、死にそうになって市場の中歩き回ったあとの、
疲れきった体にも、
すんごく、塩辛かったぜ・・・・。


ここは車で行くとこだな・・・・。
ロッカーぐらい置いてくれよぉ、まったく・・・・。




ってことで、塩釜のアキコ好みのお寿司屋さんは、
「すし哲」に決定。
あとは、やはりユリアゲの赤貝は世界一ってこと。
ここに来てまで食べる価値ありです。


塩釜のお寿司屋さんで感じるのは、
あまりにもお酒のことを知らなさ過ぎるということ。
塩釜の銘酒「浦霞」は、いまや知らない人がいないほどの銘柄。
「浦霞」あっての塩釜と言ってもいいくらいなのに、
「このお酒はなに?」
ときいても、
「ええーーっと、ちょっと待ってください」
とか、
「浦霞ですから」
とか、
「辛口」
とか答えられるのみ・・・・。
だーかーら、それはわかってます。
私は「浦霞のなにか」と聞いておるのじゃ。
銘酒の町の料飲サービスのプロなら、
そのくらい勉強しておきなさい!
さらに、たとえば、お刺身には新鮮な「生」をお勧めして、
焼き物には「辛口本醸造のお燗」をお勧めするとか、
もう少し工夫をすべきでは?
そうすれば、あと一杯、あと一本、注文が増えるはず。
ほんのちょっと勉強すれば、誰でも出来る。
地元を愛しているならなおさらのこと。
なんなら、勉強会、お手伝いしますよ。


♪♪♪












2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

観光寿司屋さんばかりまわられたようですね。
決して悪くはないですが、地元のひとが行く寿司屋さんへ行ってほかったです。
正直この程度って思われるのは悲しいことです。

それと市場の向かいの定食やさんではなく、その近所の寿司屋さんの方が塩釜でお勧めの寿司屋の一つでした。

友田 晶子(ともだ あきこ/ Tomoda, Akiko) さんのコメント...

匿名様

そのようですね。
残念です。
地元の人に教えてもらって行ったところもあります。ここには載せていないですが、お蔵元様とご一緒した店も・・・。
ぜひ匿名様のお勧めを教えてください。塩釜に行く機会はまだあります。
よろしくお願いいたします。