しっかり存在感がある泡を自然に生み出す技術力がこれでわかるのだ。
ところが、このベスラ・ド・ベルフォン社のシャンパーニュは、4.5気圧。
この柔らかく繊細なナチュラル・バブルを生み出すには、
また別の特別な技術と感覚が必要になる。
炭酸の強い飲み物が苦手な私としては、
この繊細かつなめらかで優しい泡のシャンパンは、
もう、これぞ、好みっといえるバランスなのだ。
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今回来日した同社輸出担当のティエリー・ウォラート氏。
シャンパンの味わい同様、エレガントでステキな紳士だこと。
彼によると、「なぜ4.5気圧という味わい造りになったかは、
食事に合わせて、口を疲れさせず、お腹も張らず、
飽きない味わいにしたため」とか。
1900年代初頭、パリの高級レストランの
「食事に合わせて飲めるシャンパンがあれば、
すぐに1000本でも購入する」という要望に答えたもの。
アラン・デュカスをはじめ世界のトップクラスのレストランで使用されている、
ガストロノミー・シャンパンなのだ。
実際に味わってみると、
たしかに、とても柔らかい泡がクリーミーで心地いい。
でも、持続性があり、たっぷりとした酸味とバランスがとれ、
アフターには香ばしさも感じられる。
日本人の舌にも体にも合う感じ。
おいしい。
シアワセ。
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この日饗されたのは、
ピノムニエの使用比率が高い、
「キュヴェ・デ・モワン・ブリュット」、
「キュヴェ・デ・モワン・ブリュット・ロゼ」。
それに、シャルドネ100%の、
「キュヴェ・デ・モワン・ブロン・ド・ブロン」。
場所は、六本木の「ブラッセリー・ヴァトゥ」。
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4.5気圧とはいえ、しっかりと沸き立つ泡は、持続性もある。
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フルーツトマトがたっぷり添えられたカルパチョ。
新鮮さのハーモニーがすばらしい。
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ブロン・ド・ブロンは、ホタテのサラダと。
柔らかい泡と引き締まった酸は、レモン代わりになり、魚介の甘さを引き出す。
さくっと揚がった天ぷらとも、きっと、いいと思うなぁ。
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ロゼには、肉料理。
ムニエの多いロゼは、やはり柔らかく疲れない。
本当に私好み。
和食にもよく合いそうだ。
焼き魚、煮物、鍋、そうだ、越前ガニにもとても合いそう。
ああ、福井のカニ料理店やカニ料理旅館に、教えたいっ。
ボリュームとリッチさとパンチを追求したシャンパンも魅力があるけど、
今一度、こういう繊細さで疲れない味わいのものも見直したいなと思う。
♪♪♪
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