2012年10月1日月曜日

第3回世界きき酒師コンクール、開催! 優勝はマンダリン・オリエンタル・ホテル、出羽(いずは)薫さん!



2012年9月30日(日)、「地酒祭り秋の陣」にて開催された『第3回きき酒師コンクール』。
優勝者が決定した。
マンダリンホテル・オリエンタル内江戸前鮨レストラン勤務の出羽(いずは)薫さん(東京)。
若く美しく聡明な女性だ。
きき酒師25,000人の頂点に立つ名誉ある賞、おめでとうございます!

一次審査、二次審査、本番当日の準決勝決定の小論文プレゼンテーションとテイスティング、そして、決勝の最終公開審査まで、審査のお手伝いをさせていただいた状況と感想を記しておく。

一次審査では、きき酒師が、日本エントリー(海外在住の方も含む)292名と韓国から30名。焼酎きき酒師が104名。二次審査で87名と34名に絞られた。選手はもちろん、主催者と全審査員は入念な準備と熱い思いでこの日を迎えた。
セミファイナルに残ったのは、韓国から2名、アメリカから1名のきき酒師26名と焼酎きき酒師10名だ。
コンクール当日の朝から行われた準決勝課題は、
①アルコールの身体に与える影響に関する小論文の提出(事前提出)及び発表、
②ブラインドテイスティングによる焼酎の香味特性の把握(4タイプ分類)。
各セミファイナリストは、飲酒運転や未成年飲酒、アルコール依存症、妊婦とアルコールについてなど興味深いテーマを、論文並みの内容と情報収集で、プレゼンテーションし、競い合った。
ここで重要なのは、単なる情報収集ではなく、「きき酒師として何ができるか」を具体的に挙げること。情報収集は誰でもできるが、そこからいかに現実のサービスに結び付けられるかという発想が競うポイントなのだ。さらに発表時間はたったの5分。大半を現状の発表に費やしてしまう選手が多かったのは残念。
コンクールのプレゼンテーションは、問題の意味を理解し無駄なく的確に答えるテクニックが大切。さらに、審査員の心理を読むことが大切。審査員も人間。つまらない話や同じ情報は聞きたくないもの。想像力が重要。


 準決勝で勝ち残るのは、日本酒きき酒師5名、焼酎きき酒師5名。ステージ上で公開審査される決勝では、仮想客にサービスする設定で、「日本酒・焼酎のサービス技術」「酒器のセレクト理由」「酒の説明」「料理のセレクト理由」「将来のヴィジョン」など問われる。
ポイントは、的確なセレクトと知識だけど、それ以上に重要なのは、サービスのスムーズさ、すばやさ、ホスピタリティ度なのだ。 お酒の説明をするときに手が止まってしまうのはNG。それができている人が少なかったのが残念。
しかし、公開審査でお客様は約1000名! ステージ上の選手は緊張する。それでも果敢に挑戦する。拍手です。


ご挨拶は元日本酒造組合中央会副会長の浅見敏彦氏。国酒となった日本酒・焼酎。もっと日本人が酒を愛することによって本物の国酒となると檄が飛ぶ!


ゲストはアイコニックさん。きき酒師を取得している。こんな美女が日本酒を飲んで勧めてくれると、もっともっと日本酒、売れると思うんだけどな~。


白熱した公開審査あとの厳正(かなり厳正です)な審査の結果、きき酒師1位は、前出の出羽薫さん。2位は、ステージ上でも饒舌&スムーズにサービスした鎌田孝さん(北海道)。3位は、妊婦とアルコールで独自性を打ち出した田中順子さん(愛知)。4位ファイナリストとして2名、酒販卸会社勤務で輸出に力を入れたいというガッツある沼田広志さん(東京)、私と同郷福井県若狭からエントリーの櫛田信夫さん。小浜=オバマ・・・にかけてチェンジ!&Yes we can!!の声で会場を沸かせてくれた。福井にもこんな人いるんだぁと感激。
焼酎きき酒師は、1位向井畝津子さん(東京)、2位鎌田孝さん(北海道)、3位福地亘(東京)、4位渡辺元子さん(東京)&安東千恵(大分)。安東さんは、小論文&発表がオリジナリティと具体性があり、手作りの温かみが伝わってくるすばらしいものだった。こんな人に焼酎をサービスしてもらいたいと思わせる人だ。


 そして、1位の出羽さん。どうです、美人でしょ。聡明ですよ。彼女は最初からすばらしい知識と感性で審査員を魅了してくれた。それに将来性もあるし、世界のステージに出ても恥ずかしくない品性と雰囲気、奥ゆかしさをもっている。メディアの皆様、今からの取材でも間に合いますよ。マネージャーは友田を通してね。フフフ。


ともあれ、ご参加の選手のみなさまお疲れ様でした。
 

決勝では見れなかった韓国からの2選手、張株熏さんと吳亨友さんは、WSETを取得し、ソムリエコンクールにも出場している優秀なサービスマン。ステージでの演技を見てみたかった。さらに、アメリカ、ニューヨーク在住金井進一さんの挑戦にも心から拍手をしたい。


次回は、2年後。挑戦者はいまから準備!だね。