2013年10月1日火曜日

飲み倒したぞ、食べ倒したぞ、球磨焼酎ツアー!リポート



2013928日(土)29日(日)、秋の観光シーズン一泊二日で敢行した「最後の清流球磨川 尺鮎&骨かじり体験 球磨焼酎蔵見学&温泉満喫ツアー」。参加者は想像以上のつわものぞろいで、いやはや飲んだ食べたおもしろかった!



【一日目】
集合は晴天の鹿児島。
え? 鹿児島? 芋焼酎ツアー? 
違います。
目的地の球磨地方は熊本県だけど利用空港は鹿児島空港なのだ。熊本県の南部に位置する球磨地方は熊本空港より鹿児島空港が近い。江戸時代は、今の鹿児島北部をも含めた全域を相良藩が治めていたのだ。今の行政区画とは少々違っている。
で、鹿児島空港。各地から集まったお酒好き参加者の皆様を乗せ、チャーターバスは人吉駅経由、水上村へ。球磨川最上流の奥球磨水上。ここには大石酒造がある。
今回のツアーは、熊本県と球磨焼酎酒造組合のご協力を得ているためか、なんとテレビ熊本(TKU)の密着取材がついている。みんな、いい顔して臨んでくださいよ~!
 





緑と水の豊かな奥球磨。人吉からはかなり入る山間部だがあちこちに田んぼが広がる。ちょうど稲刈りシーズンだ。相良藩は公称2万石だったが実はこの奥地まで田んぼが広がっており実質10万石の実力があった。国の役人は山の奥まで田んぼがあるとは思わず調べに来なかったのだとか。
球磨川源流の清らかな軟水を使い仕込む大石酒造の焼酎。ここの魅力は何と言っても樽熟成米焼酎。シェリーやブランデーの高級樽を使いじっくり寝かせる。長いものだと30年熟成もあるとか。蔵の中を拝見した。





これは樽の廃材で作った家具。照明もあった。素敵♪


試飲の時もちゃんと撮影・・・。


 見学後は市房ダム湖見学。500円で大噴水も見れる。春は桜の名所。



お土産屋さんも商品が豊富。↑こんなんありました。










お昼は念願の「骨かじり!」
天然温泉付き旅宿「美野里」さんで念願の骨かじり。これです、これ。これが体験してみたかったのだ。豚の骨をじっくりと煮る。味付けは塩のみ。しかし濃厚な出汁がでてるぅ。あっさりした中にも肉の旨味。想像通りの味や~。しゃぶります、かじります、ときおり、大石飲んで、またしゃぶります、かじります。とまらな~い。
もう一つは天然鮎。今年は猛暑で鮎もイマイチとのこと。尺鮎にはちょっぴり足らないけれどまさに天然の味。苔やミネラル、葉っぱや土や藁のような風味がする。不思議なことにこの近所の空気の臭いと一緒。驚いた。晶子好みからするともう少しググッと焼きを入れてほしかったが・・・。このほか、たくさんのお料理で昼から飲み過ぎ~~。
 
 








骨かじり昼食後は市房山散策。千年杉があるこのあたりはパワースポットでもある。ここの空気を吸うと1歳若返るとか! ご案内は「美野里」のご主人。



千年杉のパワーをいただく!













予定外に訪れたのは、現当主で15代目になる、創業江戸中期という球磨焼酎で最も古い蔵元だ。蔵の内部の壁や梁も見るからに古い。今にも落ちてきそ…、いやもとい、なんとも時間を重ねた趣ある風情だ。ここの銘柄は「極楽」。極めて楽しい味!! 特徴はなんといっても香ばしさ。スモーキーで甘くて、後を引く焼酎。個人的には最も好きな球磨焼酎ブランド! ストレートがおいしい。ほかにも甕貯蔵の驚くべきまろみのある熟成酒もある。
 


何年も何年も寝かされた甕熟成の焼酎。


こちらにもパワースポット。左には田んぼ。肺の細胞の隅々が開いていくのがわかる。










「繊月」で知られる堤酒造。この地方では大手。蔵敷地内には足湯の施設もあるのだぞ。ここもテレビの密着取材。杜氏さんのわかりやすく丁寧な説明の後、お楽しみの試飲。












夜は、人気店「開」にて、天然鮎と球磨ジビエで宴会じゃ♪

今回の基点となる人吉市内の温泉ホテル「華の荘」にチェックインした後はお楽しみの宴会タイム! これをしに来たんだよね、みなさん。
酒造組合様のご協力で、球磨焼酎28社全蔵の銘柄をずらり並べ飲み倒す。飲み方は、水割り、オンザロック、お湯割り、ソーダ割り、クラッシュアイス…となんでも対応してくれるこのお店は「開」。人気店だ。
自由な飲み方ができるのが焼酎の魅力だけど、正調!球磨焼酎の飲み方は、ストレート。さらにストレートのお燗(直燗)である。もちろん、アルコール25%のままでお燗。ガラとチョクで直燗をさしつさされつする。意外なことにそんなに強く感じない。
飲み方のマナーもある。一杯頂戴・・・ではなく「落としてください」なのだ。目上の人からいただくときはチョクを、親指を曲げお椀のように合わせた両掌の中にぽちょんとチョクを落としてもらい、そこにお酒を注ぎ、ゆっくり丁寧に飲む。飲んだら杯洗で洗い返杯する。男性は潔く、女性は粋に。いくら酒席とはいえ礼儀の一線があるのが球磨らしい、九州らしい、日本らしい。こういった代々伝わる酒席の儀礼が「世界のおもてなし」につながるのだ。
もう一つは「燗ザロック」。直燗をした酒を大ぶりの氷の注ぐ。通常のオンザロックよりマイルドに味わえる。これ、もっと広がるといいんだけどなぁ。
たっぷり飲んだ後は、怒涛の二次会に・・・。








天然の新鮮鮎はこんな風にきれいに骨抜きできる。

皆さんいい笑顔!! 蔵元さんもご一緒に!!がうれしい。











【二日目】

国宝「青井阿蘇神社」参詣。
国宝である。1200年の歴史である。宮司さんも丁寧に説明してくださる。でも「国宝ですが無料でどなたでもご参詣いただけます。夕方になると小学生が境内でサッカーをして、ボールをぼんぼん壁にあてています」と。おおらかや。まったく度量の広い国宝だ。本殿内では「語りべさん」の説明も聞けて一見の価値あり。








このあと、記念撮影もした。語り部さん、写真撮ってどんどん紹介してって。捌けた国宝なのだ♪







現当主で3代目という比較的新しい蔵。しかし、蔵敷地内には温泉がわき出ており、温泉水で醸す温泉焼酎がある。球磨牛の新鮮ミルクで造る牛乳焼酎もある。キワ物じゃないのよ。ショウガ入り焼酎「ジンジャー・ボンバー」もある。ふざけているわけじゃないのよ。先代・現当主ともに研究熱心かつ遊び心溢れる方で、オリジナルで蒸留釜を造っちゃった。昔の文献を紐解き現代によみがえらせた「手作り 兜(かぶと)釜」も拝見できる。来年には商品化されるとか。楽しみ♪




頭上には「下田式蒸留機」が・・・。


50度の温泉。このまま飲んでもおいしい。


社長手造りの兜釜。時間をかけてもほんの少量しか抽出できない。


今は飾りになっている煙突。いつの間にかカラスが種を落として元気な緑が…。毎年剪定するのだとか。









球磨焼酎最大手。「白岳」「しろ」は全国区だ。一般の見学者にもわかりやすい見学コースでオリジナルビデオやパネル、展示場を見ることができる。一通り見学と試飲をした後には、ハイ、待ってました、「球磨焼酎案内人」の試験。これに見事合格すると「球磨焼酎案内人」となれる。さて、結果は? (後記:皆さん優秀な成績で合格されました!)
さらに、このツアーに参加し、蔵見学し、ツアー中ちらちら混じる友田の焼酎話を聞いていただくと「焼酎ナビゲーター」も取得できるお土産も。こちらも皆様無事取得の運び。
うう~ん、飲んで食べて温泉に入って資格がもらえちゃうなんて、なんて素敵なツアーなの。



相良藩の統治範囲は広かったのだ。









球磨名物の「鰻」、試験後ならなお旨し
緊張の(ウソ)試験を終えると鰻重のご褒美が待っている。人吉市内の「上村うなぎ屋」さん。球磨川名物のむっちり&香ばしい鰻ちゃんだ。試験終了(そんなたいそうなものではない)後の安心感でビール&焼酎で乾杯! 昼なのにねぇ。これがツアーの楽しさ。ここで参加者の自己紹介(やっと)。みなさん、こよなく酒を愛しているよう。
今回、球磨焼酎の魅力にはまったようだ。しめしめなのである♪




食後に散策。球磨川下りの発着所。ここは静かだけど、途中流れの激しいところあり。ラフティングも人気。我々は焼酎で体と心がラフティング状態。

たっぷり飲んで食べても、球磨川のマイナスイオンで、元気・・・?


人吉クラフトパーク石野公園。焼酎館もある。お土産物屋さんも。


台風で倒れた市房神社のご神木。


市房杉焼酎館




市内の物産館。お土産購入もたっぷりできる。足湯もある。


ビニール袋入りの氷あずき。これ、どうやって食べるの? お皿に開けるのかと思ったら「そのままどうぞ」って店員さん。







さて・・・、怒涛の第1回球磨焼酎ツアー、来年はさらにパワーアップして開催予定。
次回は、仕込みの様子をご覧いただき、実際に酒造りをご体験いただこうと考えている。
なかなか行けない球磨地方。
みんなで行けば怖くない。
こういった機会に球磨地方に来て下さいね! 
感動体験、間違いなしですけんね。

















2013年8月5日月曜日

司牡丹「古酒」と西太后が愛した宮廷家菜料理「厲家菜」の料理を楽しむ会、開催


昔から「きっと合う」「絶対合う」と思っていた組み合わせが、日本酒の古酒と中国料理。今回、やっとこの組み合わせを本格的に体験できる機会を設けることができた。
高知の名酒「司牡丹」の古酒と、西太后が愛した究極の宮廷家菜料理「厲家菜」のコラボレーションだ。
きっかけは、我が家の冷蔵庫で14年ほど寝かされていた「司牡丹 永田農法 純米吟醸 佐川」と「同 窪川」の2本。いつか飲みたいと思いながらタイミングを逸し熟成を重ねてきた。
さらに、長年の友人、西麻布でワインバーを運営している美人ママ下山節子さんも大切に寝かしている「司牡丹 秘蔵大古酒  源十」があるとおっしゃる。なんと22年物。ならばその3本を主に、司牡丹酒造竹村社長もおよびして、新旧司牡丹の飲み比べをやろうと発案したのだ。
さらに、どうせなら、美味しい中国料理を合わせたい。長年の夢がこれでかなう。
しかし、日本酒の古酒は繊細。とくに司牡丹は、社長のイケイケ大胆な性格とは別に酒はかなり繊細。あまり濃厚で派手な中国料理ではあわない。
・・・と、思いついたのが「厲家菜」。化学的なものは一切使わず、時の権力者西太后の健康長寿と美容を考えて作られた究極の薬膳宮廷家庭料理である。これならばきっと、繊細な日本酒古酒ともすばらしい相性を体験できるはず想像したのだ。

厲家菜、司牡丹酒造、下山様のの絶大なるご協力のもと、2013年8月4日(日)18時、厳かに会はスタートした。この素晴らしき饗宴、なんとしてもリポートとして残しておかねば…。日本酒業界、中国料理業界のみなさま、そしておいしいもの大好き!という方々、ぜひとも、ご参考になさってくださいませ。



 場所は六本木ヒルズ。重厚なエントランス。いやがおうにも期待が高まる。


正面に飾られているのは西太后の着衣(レプリカ)。黄色、赤、黄金は皇帝のみが使うことのできるの色。また、刺繍の龍の爪は5本。これまた最高権力者の証だとか。


本日のメニュー。西太后の「アンチエイジング」をつかさどった健康長寿料理が並ぶ。前菜20品、主菜3品、スープにデザートの豪華絢爛なラインナップだ。

料理内容を一挙にあげてみよう。

<前菜>
特別な豆腐料理 麻豆腐
中国の精進料理
蓮根の挟み揚げ
鱈の揚げ物 スパイス醤油ソース
牛フィレ肉の揚げ物 香味ソースがけ
セロリと海老子の酢和え
茄子と大豆の和え物
海老の錦糸玉子揚げ
豚団子の飴細工
香鶏の蒸し物 葱と山椒ソース
鴨肉と海老のすり身の揚げ物
白菜の漬物と鶏肉の炒め
いんげんの山椒油和え
白菜の芥子漬け
翡翠豆腐
海老の茶巾包み
鹿肉・筍・干し椎茸の山椒風味和え
豌豆餅の揚げ物
北京風豚バラ肉の燻製
骨付き豚肉の甘酢味
<主菜>
鱈の蒸し物豆鼓ソース
秘伝豚肉と白菜、魚の浮き袋の煮込み
魚沼産コシヒカリ
<スープ>
宮廷風スープ
<デザート>
三不粘
 
 
さらに、お酒のラインナップは以下。



≪ウエルカムドリンク≫
1「山柚子搾り ゆずの酒」ソーダ割り シャンパングラスで

≪お食事の前半に≫
2「司牡丹 生鮮酒<夏>零下貯蔵生酒 純米生酒」 (平成24酒造年度)

3「山廃純米 かまわぬ」<Sake Competition 2013入賞銘柄>(平成23酒造年度)

4「永田農法高知県産山田錦 純米吟醸酒 司牡丹」平成24酒造年度)

5「永田農法 佐川 山田錦 純米吟醸酒 司牡丹」平成10酒造年度)

6「永田農法 窪川 山田錦 純米吟醸酒 司牡丹」平成10酒造年度)

7「秘蔵大古酒 純米大吟醸原酒 源十」平成3酒造年度)

8「秘蔵大古酒 純米大吟醸原酒 源十」平成9酒造年度)

<名物デザート「三不粘」と>
9「司牡丹封印酒 純米吟醸酒」

<食後酒>
10「柚子の大バカ十八年」リキュールグラスで




ごあいさつの後、古酒の説明、楽しみ方をご説明。続いて、司牡丹の蔵のお話、お酒のお話を竹村社長から。さらに、厲家菜の歴史と料理説明を同店支配人椛田氏より。椛田氏の説明があることによって、料理一品一品のストーリーと意味がわかる。


山柚子の酒でお出迎え。最初は夏らしい涼やかな酒、ややコクのある人気酒「かまわぬ」を。水と氷は司牡丹の仕込み水。氷もここで作っていただいた。素敵♪ 感謝♪ 前菜最初の10品は、軽快で優しい味わいのものを。後半は、古酒に合わせて比較的濃い味わいを出していただく。


注目の「佐川」と「窪川」の味わい。14年ほどたっているのに、なんのなんの、力強い、力強い。米の酒らしい骨格がしっかりと感じられ飲み応え十分。骨付きの肉の燻製や鹿肉の山椒和えと、感動的に合う合う。驚き。素晴らしい。この古酒の力強さは「永田農法」からくるものだとか。なるほど。


主菜の鱈の蒸し物。西太后に出されたのは違う魚だったらしいが、それに最も近いのが鱈なのだとか。古酒には疑いようもなくぴったり。


 今回さらに感動したお皿がこれ。豚肉と白菜と魚の浮き袋。淡い上湯に深い旨味がある。唇がんまっんまっとくっつくぐらいのコラーゲン。西太后がいつまでも若々しかったのはこのコラーゲンのおかげだったのか・・・・。そして、「源十」の22年物と14年物。やわらかい。深い。滑らか。しかしコク。これは好きだ、大好きだ。熟成したピノ・ノワールのようだ。料理のと相性もすばらしい。


中国料理には欠かせないスープ。胃にやさしく広がる味わい。乾物食材ならではの風味。


待ってました! スペシャルデザートの「三不粘(サンプーツァン)」。 幻の中華デザートといわれている逸品で、「3つのもの(箸・皿・歯)にくっつかない」という意味。作り方もかなりの技がいる。卵黄・砂糖・とうもろこしの粉をあわせた生地を、油を引いた鍋で10~15分練り上げ、その後なんと600回混ぜつづけてやっと出来上がる逸品なのだ。
これには、司牡丹のやや甘めの封印酒を。牡丹の柄が中国っぽく見える。




 サンプーツァンの原型。つぅるんとしていてきれいでかわいい♪




さて古酒と中国料理。
やはりここまで繊細で深い味わいの中国料理には、中国酒ではなく日本酒の古酒だと思う。両方の良さが、きれいに抽出され、第三の味わいが生まれる、まさにマリアージュ。とくに、ここ厲家菜のように少量づつ多皿で提供されるスタイルは日本酒を楽しむにぴったりのようだ。
これで中国料理にも日本酒古酒をおすすめることができることが十分にわかった。まだまだ、組み合わせのバリエーションが考えられるはず。日本酒古酒と中国料理の未来はかなり面白いものになりそうだ。



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